子
久しぶりに父親に会った。
単身赴任をしているので滅多に会わないのだが、食事のお誘いがあったので。
何を話したかは、詳しくは言えないが、父は何度も「後悔しないようにな」と言った。
彼は何を後悔しているのだろうか。いくつか思い当たるが、僕は気付こうとするのをやめた。
僕も後悔が多いので、何か相談された時は同じように言う。自分にも言い聞かせているのだ。
とにかく話したすべてが、僕の知っている父親の姿そのものでありながら、全く違うものだった。
自分が悔しく、また恥ずかしくなり帰り道に泣いた
後に悔やむから後悔であり、後悔してからそれに気付くのである。後悔しないように立ち回る事は、僕には器用すぎて出来そうにない。
親より先に死ねないな